2016年1月1日

本家菊屋 看板の話

弊店本店に江戸時代から掲げられております羊羹の看板がございます。

右手に5種類の羊羹を表した5色の扇面が描かれ、
その下に「元製 五色」の文字が、
また扇面の横には縦書きで、「玄武羹 朱雀羹 青龍羹 白虎羹 紫雲羹」の銘が、
そして左下に「英寿製」とあります。
代々、当主が菊屋英寿(きくやえいじゅ)を名乗ります。

まわりの縁は朱色がはげて、5色の扇面も色あせております感じから、
江戸中期にはなるかと思われます。

2010年、奈良県は平城遷都1300年で賑わいましたが、
お客様から「玄武羹 朱雀羹 青龍羹 白虎羹って1300年祭に合わせてうまく商品を作ったのね…!」と、お声掛け頂きますと
看板を指しまして、「いえいえ、この銘で江戸時代から販売しております。」
と、お答しておりました。

先祖が残してくれました財産です。
これからも受け継いで参りたいかと存じます。